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日本で育まれた茶の世界を、台湾の人と風土が新たな文化に創り出す

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第九回我画我話創作展の主催は樹仁基金会は今年は123名の障害のある子どもたちが絵画、音楽、ダンスなど様々な芸術作品を発表している。 第九回我画我話創作展で唯一、日本人の来賓として招かれているのは京都の裏千家茶道小泉宗敏教授だ。台湾の障がい者の方々への呈茶活動から台湾との関係が深まった。

TAIPEI, TAIWAN, October 8, 2019 /EINPresswire.com/ -- 10月5日、第九回我画我話創作展の開幕式典が台北市中山堂で開かれた。ダイバーシティやグローバル化、文化交流を目的にした社会福祉の展覧会で、主催は樹仁基金会、今年は123名の障がいのある子どもたちが絵画、音楽、ダンスなど様々な芸術作品を発表している。

ここで唯一、日本人の来賓として招かれているのは京都の裏千家茶道小泉宗敏教授だ。東日本大震災での台湾の皆さんの支援に恩返ししたいとの思いで始めた台湾の障がい者の方々への呈茶活動から台湾との関係が深まった。

小泉教授は6歳で茶の湯に入門して以降、禅語「且座喫茶去」(まあお茶を一服おあがり)を胸に、間口を広く、敷居を低く、大勢の人に本物の抹茶を広めることを第一としてやってきた。子どもたちが一碗ずつ丁寧に点てられた抹茶を受け取り、お椀の温もり、奥深い甘みに触れ、硬い表情も自然とほころび笑顔の輪が広がることが何よりも嬉しかったと彼女はいう。

彼女はこうした福祉活動とともに、台湾において過去数年茶道講座を開催し、好評を博している。茶道というと入門や修行、哲学のイメージが強いが、より多くの人に愉しんでもらいたいと、だれでも気軽にはじめられる「序の茶」を提唱している。まずは自分で点てて美味しくいただくことを目標に、初級では茶の伝来の歴史、健康面での効果、道徳から基本の所作、点て方までを教え、上級では自らが点て家族や友人をもてなせるまでを教える。参加者の台湾人は京都宇治産の抹茶のみを使うため他にはない味や香りの良さを楽しみ、さらにその明るく優しい人柄からファンになった人も多い。

この講座のもうひとつの特徴は、ひと通り習えば、あとは台湾人で創意工夫し、台湾における抹茶文化を新たに創るという点だ。もともとは800年前に大陸から日本へ伝わった茶やその文化が、日本固有の儀礼や思惟、自然や道具などと相まって茶道として独自に発展してきた。流派にこだわらず、点てる基本までを教える「序の茶」を学んだあとは、今度は台湾の人や風土から新たな抹茶文化を創り出してほしいと伝えている。

折しも講座を開くのは1936年に日本が建築した中山堂。80有余年の歴史がある場所で、いまや台湾の多様な文化・福祉活動が花開き、新たな活気や賑わいが生み出されている。小泉教授の願いもここに同じく、「序の茶」から台湾らしい抹茶文化が創造されることであるという。
講座は不定期に開催。

詳しくはFBページ 茶來SARAI-正統的抹茶,一個文化沙龍空間-
https://www.facebook.com/Taiwansarai/ を確認のこと。

※小泉宗敏
1946年に生まれる。6歳で茶の湯に入門。1982年京都大学医学部茶道部創立に伴い、裏千家家元からの指名で20年間大学で茶道の指導を行う。1997年裏千家より教授拝命。2012年京都大学医学部茶道部講師に再就任。ほか琵琶、雅楽、狂言などの日本文化と茶の湯を伝える会、フランスや中国などとの国際交流など活動は多岐にわたる。

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